(解説)
1.正規分布は、確率分布の中で最も有名です。
2.製造工程からデータを取ると、正規分布に近く
なる事が多いです。
3.統計的手法の中には、分布が正規分布である事を
前提にしているものが多いです。
(t検定、F検定)
4.工程能力指数Cp、Cpkの算出にも、正規分布
が用いられます。
(解説)
1.一様分布は、全ての階級の頻度が同じ分布です。
2.例として、サイコロの出目が上げられます。
3.サイコロの出目は、1〜6までの整数しか無い
ので、階級数は6となります。
4.各出目の確率は、1/6≒0.16となります。
(解説)
1.二項分布は、事象が起きる確率の分布です。
2.例として、サイコロの出目が上げられます。
3.各出目の確率は、1/6≒0.16となります。
4.試行回数が6回の場合は、1の目が出る回数の
確率は下記の様になります。
0回出る確率: 0.35
1回出る確率: 0.40
2回出る確率: 0.19
3回出る確率: 0.05
4回出る確率: 0.01
(解説)
1.ポアソン分布は、単位当たり(時間、距離など)
に起きる回数の分布です。
2.例として、電話が鳴る回数が上げられます。
3.電話が鳴る回数が1回/時間の場合、1時間で
電話が鳴る回数の確率は下記の様になります。
0回鳴る確率: 0.37
1回鳴る確率: 0.37
2回鳴る確率: 0.18
3回鳴る確率: 0.06
4回鳴る確率: 0.02
(解説)
1.t分布は、正規分布に似た分布です。
2.自由度が大きくなると、正規分布に近づきます。
3.サンプル数が少ない場合、母集団の平均値を
検定・推定するとき(t検定)に使用されます。
4.t分布は、スチューデントのt分布とも言われて
います。
5.これは1908年にウィリアム・ゴセットにより
発表されました。
(解説)
1.F分布は、母集団の分散を検定・推定するとき
(F検定)に使用されます。
2.分散=標準偏差^2 の関係にあります。
3.よって分散が等しい場合は、標準偏差も同じで
バラツキが等しいです。
4.工程改善を行った場合のバラツキ改善度合いを
調べるのに使われます。
(解説)
1.カイ2乗分布は、データが特定の比率で分布
しているかどうかを調べる(カイ2乗検定)
ときに使用されます。
2.これは応用範囲が広く、データが正規分布か
どうかを調べる(正規性の検定)にも使えます。
3.また母標準偏差の検定・推定にも用います。
(解説)
1.ワイブル分布は、引張試験などの最も弱い部分
が破壊する試験のモデルとして提案されました。
2.また部品に対しての、熱劣化、摩耗劣化、経時
劣化、疲労劣化など故障現象にも応用できます。
3.故障現象をワイブル分布で解析することにより、
初期故障、偶発故障、摩耗故障が分かります。