(解説)
1.製造工程の状態を知るには、サンプルを抜き取り
その測定値から推定します。
2.サンプルを抜き取ることをサンプリングと呼び
ます。
3.サンプリングはカタヨリなく行う必要があります。
4.サンプリングでカタヨリが生じると、その測定値に
もカタヨリが発生し状態を正しく推定できません。
5.サンプリングの種類は、5種類に分類できます。
以下、詳細を説明して行きます。
(解説)
1.単純ランダムサンプリングは、母集団からランダム
にサンプリングする方法です。
2.ランダムにするには、乱数表、乱数サイ、エクセル
関数:=RAND()などを用います。
3.例えば、100個の製品があったとします。
1次サンプリング: 100個の製品から10個の
製品を抜き取ります。
測定の実施 : 10個を測定します。
4.全てのサンプルが同じ確率で選ばれます。最も単純
なサンプリング方法です。
(解説)
1.2段サンプリングは、母集団から1次サンプリング
と2次サンプリングと2回に分けてサンプリング
する方法です。
2.例えば、20本入りのビールケースが100箱
あったとします。
1次サンプリング: 100箱からランダムに5箱
を抜き取ります。
2次サンプリング: この5箱(20本入り)から
それぞれ3本のビールを抜き
取ります。
測定の実施 : 3×5=15本を測定します。
(解説)
1.層別サンプリングは、母集団を幾つかの層に分け、
さらに分けた層からサンプリングする方法です。
2.例えば、ある製造工程において3交替勤務(A勤、
B勤、C勤)で、20個/勤務を製造している製品
があったとします。
1次サンプリング: 全ての製品をA勤、B勤、
C勤(20個)に分けます。
2次サンプリング: A勤の製品、B勤の製品、
C勤の製品から、それぞれ
3個の製品を抜き取ります。
測定の実施 : 3×3=9個を測定します。
(解説)
1.集落サンプリングは、母集団を幾つかの集落に
分けてサンプリングし、そのサンプルを全数検査
する方法です。
2.例えば、ある県の所得調査を行う場合です。県には
市が10あり、5町/市の規模とします。
1次サンプリング: 10の市から3の市を選び
ます。
測定の実施 : 5×3=15町の所得調査を
行います。
(解説)
1.系統サンプリングは、母集団に番号を付けて一定の
間隔でサンプリングする方法です。
2.母集団に番号付ける方法は、位置、長さ、時間など
色々あります。
3.例えば、ある製造工程では100個/日の製品を
製造しているとします。
1次サンプリング: 最初の製品を1番、最後の
製品を100番として、10
番ごとに10個サンプリング
します。
測定の実施 : 10個を測定します。