(解説)
1.分布の合成について、説明して行きます。
2.分布の合成は、複数の分布の統計値から全体の分布
の統計値を求める手法です。
3.製造工程の状態を把握する為、号機毎のデータ解析
は非常に重要ですが、全体のデータ解析も同じ位に
大切です。
4.号機毎の測定データが有れば、全体の分布を算出
する事はエクセル関数で容易に出来ます。
5.しかし号機毎の統計値しか無い場合は、分布の合成
を行う必要が有ります。
(解説)
1.データ数の合成について、説明して行きます。
2.データ数の合成は、左式で行います。
3.単純に、成形機A、成形機B、成形機Cのデータ数
を合計します。
4.結果は、下記の通りです。
nT=nA+nB+nC
=10+15+20
=45
(解説)
1.平均値の合成について、説明して行きます。
2.平均値の合成は、左式で行います。
3.成形機A、成形機B、成形機Cでデータ数が異なる
ので、データ数による重み付けが必要です。
4.結果は、下記の通りです。
式は省略=105.6
(解説)
1.標準偏差の合成について、説明して行きます。
2.標準偏差の合成は、左式で行います。
3.数式の詳細は割愛しますが、データ数による重み
付け、分散の加法性を利用しています。
4.結果は、下記の通りです。
式は省略=4.00
(解説)
1.全体の分布について、説明して行きます。
2.結果は、左表に示します。
3.成形機A、成形機B、成形機Cの統計値から、全体
の統計値が算出できました。
4.統計値であるデータ数、平均値、標準偏差を使用
すれば、分布の状態が推測できます。
5.この様に分布の合成を用いれば、全体の分布の統計
値を求める事が可能です。しかし、ヒストグラムや
管理図を作成する事は出来ません。
6.測定値は大変重要なので、大切に保管しましょう。