(解説)
1.バラツキ対策について、説明して行きます。
2.製造工程には6つ要因(5M1E)が有りますが、
これが原因で製品のバラツキが発生します。
3.製品のバラツキは、製造業にとって大変困った課題
です。これに対する改善活動は、とても重要です。
4.バラツキ対策としては、下記の3種類があります。
・バラツキの原因を除去する方法
・バラツキに対し条件を調整する方法
・バラツキの影響を小さくする方法
5.以下、3種類の方法を解説して行きます。
(解説)
1.バラツキの原因を除去する方法について、説明して
行きます。
2.これはバラツキの原因を発見し、それを除去する方法
です。
3.従来から行われてきた方法で、原因の発見と除去が
容易な場合には有効な方法です。
4.例えば、プラスチック材料の溶融粘度にバラツキが
有り、成型安定性が悪く成型品の寸法が安定しない
場合が有ります。
5.この場合は、下記の様になります。
・原因: プラスチック材料の溶融粘度が不安定になっている。
・対策: プラスチック材料の溶融粘度を安定にする為、プラスチック材料を変更又は改良する。
(解説)
1.バラツキに対し条件を調整する方法について、説明
して行きます。
2.バラツキの原因や物性値の変化を捉え、条件を調整
する方法です。
3.手動又は自動で条件を調整するので、作業負荷や
設備費用が増加します。
4.プラスチック成型の例ですが、製品の寸法を測定して
規格値に入るように成型条件を調整します。
(解説)
1.バラツキの影響を小さくする方法について、説明して
行きます。
2.これは比較的新しい考え方で、品質工学ではロバスト
設計と言います。ロバストは頑強の意味です。
3.例えば、プラスチック材料の溶融粘度が変化しても、
成型品の寸法に影響が少ない成形条件を見つける方法
です。
4.実験計画法L18+誤差因子で実験を行い、SN比で
評価して最適条件を見つけます。