・企業が事業を行う為には、資金が必要です。
資金を調達する手段は、銀行から借り入れる方法と株式を発行する方法があります。
・銀行から借り入れる方法
有利子負債となります。
有利子負債には返済期限があり、利子も払う必要があります。
・株式を発行する方法
株式は、株式会社しか発行できません。
返済義務は有りません。
当期利益から株主に対し配当金を支払います。
・株式とは、投資家が企業に出資した時に、企業が投資家に発行する証明書のことです。
株式を所有している投資家を株主と呼びます。
出 資 株 式 配当金
投資家 → 企 業 企 業 → 投資家 企 業 → 投資家
・株式会社とは、株式を発行している会社の事です。
大企業の殆どが株式会社です。
・株式会社は株式を発行できるので、資金調達の面で有利です。
・出資者の責任が有限と言う利点も有ります。
これは会社が倒産しても、経営者の財産は守れます。
・株式を購入して株主名簿に登録されると、株主になれます。
株主には、3つの権利が有ります。
・議決権
企業の株主総会に出席することができます。
株主総会に出席して議決権を行使することで、間接的に企業経営に参加できます。
・利益配当請求権
配当金は株主総会で決定されます。
株主は保有している株式数に応じて、配当金を受け取る事ができます。
・残余財産分配請求権
企業が倒産した場合には、株式数に応じて残った財産の分配金を受け取れる権利が有ります。
残った財産が無い場合は受け取れません。この場合は、株式は紙切れとなります。
・株式投資の利点は、4つ有ります。
・売却益
株価は常に変動しており、安い時に買って高い時に売れば利益が出ます。
株価100円で買って110円で売れば、10%の利益が得られます。(実際には手数料と税金がかかります。)
今日100万円買って明日全部売れば、1日で10万円の利益となります。短期間での利益が狙えます。
・配当金
配当金とは、企業が当期利益を株主に配分するものです。株式数に応じて、配当金を受け取れます。
配当される回数は、企業によって違います。1回/年と2回/年が有ります。
当期利益が無い場合は、配当金は有りません。株式用語では無配と呼びます。
配当利回りは数%程度ですが、長期運用すれば複利の効果で利益が増加して行きます。
・株式分割
株式分割とは、持っている株式数に応じて、新たに株式を配分するものです。
新たな投資は必要有りません。いわゆる、棚から牡丹餅です。
いつ株式分割が行われるか分かりませんし、行われないかも知れません。
・株主優待
株主優待とは、企業が株主に対し感謝の気持ちを込めて、色々なサービスを提供するものです。
商品の優待割引券、自社製品の割引販売など多種多様です。
全ての企業が株主優待を実施している分けでは有りません。
・取引形態による分類
上場株式 : 証券取引所に上場している株式、証券取引所で売買が可能です。
非上場株式 : 証券取引所に上場してない株式、一般の投資家は売買できません。
・流通場所による分類
国内株式 : 日本
海外株式 : 外国(アメリカ、ヨーロッパ、中国など)
・権利内容による分類
普通株 : 株主の権利に制限のない標準的な株式、通常売買されている株式です。
優先株 : 普通株に比べて、優先的に利益配当や残余財産のある株式です。
劣後株 : 普通株に比べて、劣後的に利益配当や残余財産のある株式です。
・証券取引所による分類
東証一部上場: 日本の株式市場の大半を占める代表的な株式市場です。多くの大企業が上場しています。
東証二部上場: 東証一部上場より、上場基準が甘くなっています。
ジャスダック: 大阪証券取引所が運営しています。東証や大証に次ぐ規模で、新興企業向けの株式市場です。
東証マザーズ: 東京証券取引所が運営しています。ベンチャー企業向けの株式市場です。
その他 : 大証、名証、福証、札証など。
・上場株式
東証一部上場、東証二部上場、ジャスダック、東証マザーズなどに上場している株式です。
約4000社の企業が上場しており、一般の投資家が株式を売買できます。
・非上場株式
上場していない企業の株式です。
流通市場に無いので、一般の投資家は株式を売買できません。
・証券コード
上場株式には4桁の証券コードが割り当てられます。
上2桁が業種、下2桁が企業を示します。
1300番台: 水産・農林
1500番台: 鉱業
1600番代: 鉱業(石油、ガス開発)
1700番台: 建設
1800番台: 建設
1900番台: 建設
2000番台: 食品
3000番台: 繊維・紙
4000番台: 化学・薬品
5000番台: 資源・素材
6000番台: 機械・電機
7000番台: 自動車・輸送機
8000番台: 金融・商業・不動産
9000番台: 運輸・通信・電気・ガス・サービス
例)7203 トヨタ自動車
・三大証券
野村証券、大和証券、日興コーディアル証券が三大証券と呼ばれています。
その他に、都市銀行や地方銀行の証券会社も有ります。
・委託売買業務(流通市場)
投資家の売買を証券取引所に取り次ぐ業務です。
投資家が株式を売買するには、証券会社に口座を作る必要が有ります。
・自己売買業務(流通市場)
自己資金で株式を売買する業務です。
・引き受け業務(発行市場)
企業が新たに発行する株式を買い取り、投資家に売る業務です。
・募集売出業務(発行市場)
企業が新たに発行する株式を、投資家に宣伝する業務です。
・株式投資には、3つの余裕が必要です。
・資金の余裕
余裕資金で株式投資を行う必要があります。生活に必要な資金を投資するのは、大変危険です。
株式投資は多大の利益を上げる事が可能ですが、反面多大な損失を被る事もありえます。
・時間の余裕
株式投資を行うには、情報収集、情報解析、銘柄選定、株価調査、売買時期など、色々な事項で時間が必要と
なります。腰を据えて株式投資を行うには、時間に余裕が有ることが必要です。
・心の余裕
株価は日々変化します。1年を通して見ると、急激に上がる場合や急激に下がる場合も有ります。
株式投資には、焦りは禁物です。長期保有や配当狙いなどの投資戦略を用いて、心に余裕を持ちましょう。
日本国
地方都市